MINI cooper(2002)story

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  原型となるMINIは、1959年から2000年までイギリスのBMCで製造された車です。BMCアレック・
イシゴニスのチームによってデザインされたMINIは、4人が乗る必要最小限のサイズのボディに横置
きエンジン、FF、2ボックスという革命的デザインでした。                  

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 キャビンにタイヤとエンジンを取り付けただけのような、シンプルなボディは、小さく可愛らしいサ
イズにぴったりのふっくらとした曲面で覆われ、身近に置くにふさわしい安心感をも併せ持つ魅力的な
車です。以降のFF車の基本を体現した、極めて高い完成度のデザインです。この小さな車は機敏なステ
アリングと短いホイールベースなどによってもたらされた回頭性の良い点でも、一層ユーザーを魅了す
る事になりました。MINIを更に特異な車にしたのは原型の設計者アレック・イシゴニスとF1の設計者
であるジョン・クーパーによってつくられた、レーシングカーのベースにもなる有名な MINI cooper
です。この小さな車はモンテカルロラリーで度々の優勝を飾る高性能車でもあったことで、40年もの
長期間にわたって人気を保ちました。                             
 40年後にBMWの傘下に入ってから、MINIはモデルチェンジを受けました。MINIのような輝かしい
歴史と完成度を持つ車をリニューアルするのは、極めて難しい事のように思われますが、同時にこれほ
ど面白い仕事もないのではないでしょうか。 BMW MINIは建前上は通常のモデルチェンジにすぎません
が、これ程初代からの時間が経過すると、単なるモデルチェンジではなく、リバイバルとすら言いたく
なります。”新しい”BMW MINIはあらゆる部分に渡って現代の車に生まれ変わりましたが、初代の美点
はしっかりと受け継いでいます。それは小さく可愛らしい高性能車であるための様々な工夫です。その
一つはタイヤの位置。センターがリアピラー下端の外側に大きく張り出して踏ん張っています。     

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コンパクトカーでありながら、ミッドシップスポーツカーを彷彿とさせるバランスです。ボディを覆う
カーブもMINIの重要なモチーフの一つですが、初代の可憐さを損なう事なく、現代の車に生まれ変って
います。ドアガラスを透して、現代の車らしい太く頑丈なピラーが見えますが、ガラス面にブレンド 
され無骨さを感じさせないのは、現代の新しいテクニックですね。                

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 当然のように、40年後にリニューアルされたMINIには初代からの共通部品は全くないと思われます
が、エンブレムだけは初代と同じ物が、ボンネット前面に誇らしげに取り付けられています。    
                  全長 3625mm × 全幅 1690mm × 全高 1425mm、乗員数4名

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